私は最低です。 [日記・雑感]
このブログを以前から読んでくださっていた方々に、私はお詫びしなければいけません。
私は嘘をついていました。
時々ブログで紹介していた白猫の「ホワイティ」、彼は正確に言うと我が家の猫ではなく、
いわゆる「通い猫」というポジションだったのです。たぶん、本当の飼い主さんがいたはずなんです。
時折シャンプーの匂いをさせてきたり、外で遊びほうけてる割には虫もいず、ブラシを見るとブラッシングをねだる。
ご飯と言う言葉を理解し、人間に抱っこされるのが大好きだったホワイティ。
一時は本気で我が家の猫として迎え入れたいと思い、すこしづつ我が家になじんでいけるように努力をしていましたが、
彼自身がどうしても外の世界へ出たがること、また、実際にいろんなところで、いろんな人に可愛がられている彼を見て、
私はだんだん彼を家猫として迎えることをあきらめ、いわゆる「地域猫」「よその飼い猫」としての彼を認めてる部分と、
それでも未練がましく、彼が一番お気に入りの家は我が家だから、という勝手な自負のもと、
彼のことを都合のいいときだけ「家猫」扱いしていました。
嘘をついてしまい、本当に申し訳ございませんでした。
そして、我が家の彼のポジションは、なぁなぁのまま日々は過ぎていきました。
先日、いつものようにご飯を食べに来た彼の具合がおかしいことに気づきましたが、
それでも「きっと本当の飼い主さんか、他に可愛がっている人が面倒を見てくれるだろう」と思い、
いつものように欲しがるままご飯を与え、いつものようにお昼寝をしていった彼を見送りました。
その3日後、さらに具合が悪くなってる彼を見て、ひょっとして誰も面倒を見ていないのかも・・・と
初めて不安に思い、よその猫に勝手に手を出していいものか悩みつつも、思い切って病院に連れて行きました。
そのときは、ただ喧嘩したときの傷が化膿したのでしょうということで、化膿止めのお薬をもらい、
彼の普段の大喰いぶりを見ていた私は、安直に「猫缶にまぜれば薬なんて楽勝!!」と思っていました。
ところが彼は薬を非常に嫌がり、ろくに薬を摂取せぬまま「もう帰る!」とばかりの勢いで我が家を出て行きました。
また彼が来ない日が3日続き、てっきり「本当の飼い主さんが面倒を見てくれてるんだな」と思っていた私の前に、
ひどく衰え、歩くのもやっとの状態で彼はやってきました。
いつもよりもご飯を食べず、ただひたすら眠り続ける彼をみて、これはおかしいんじゃないか?と思い、
再び病院に連れて行きました。
そしてわかったことは、彼は猫白血病と猫エイズのキャリアであること、そしてすでに発症してるという事実でした。
かなり危ない状態で、仮に今回持ち直したとしても、彼の命は長くないと。
どちらも発症後の根本的な治療法は無く、そのつど症状の対処療法をしていくしかないとの説明を受け、
これからどうしていいのかわからず、目の前が真っ暗になりました。
幸いにも病院の先生がホワイティが飼い主不詳の地域猫と言うことで、治療費を割引してくださるとおっしゃったので、
とりあえず一泊二日、彼を入院させました。ひどい脱水を起こし、そのせいで高熱が出ていたから。
本当なら、一度でも彼を本気で家猫だと、家猫にしたいと思ったのであるならば、
そのときに出来るベストの治療を受けさせてあげて、少しでも延命に励むべきなのはわかってるんです。
でもそれができないんです。
お恥ずかしい話ですが、彼の「先の見えない治療」にかかるお金が捻出できないんです。
本当に情けないです。こんな理由で本当に申し訳なくて情けなくて、悔しくて涙が出てきます。
翌日、ホワイティをお迎えに行きました。
点滴や抗生物質等を投与された彼は、すこし体調をもちなおしていました。
本当にとても嬉しくて、とても自分が情けなくて、彼を助手席に乗せた後、ワンワン泣いてしまいました。
中途半端にしかかかわれないなら、最初からかかわらなければ良かった。
ホワイティがはじめて庭に来た日、追い返せばよかった。
そうしたら、こんなに辛い思いをせずにすんだのに。
今、ホワイティは「我が家の猫」として過ごしています。本当の飼い主とか、そんなのもうどうでもいいです。
弱りきって死にそうなとき、彼が選んだ場所は我が家でした。彼が死に場所として選んだのは我が家でした。
こんな状況になって、はじめてホワイティは本当に我が家の猫としてみとめられました。
病院で治療を続けることが出来ない代わりに、彼が命つききるまで面倒をみようと決めました。
あいかわらず酷く薬を拒むので、投薬もしていません。
ご飯でも、水分系でも、一度薬を入れたものをすべて拒否してしまうから、投薬できません。
何も食べれなくなってしまうし、何も飲めなくなってしまうから。
無理やりに飲ますこともしていません。これ以上の苦痛をあたえたくないから。
何が正しくて、どうするべきなのかは、あいかわらず私にはわかりません。
ただ、彼が食べたがるものを与え、眠るときは体をさすってやることくらいしかできません。
それでも、足元もおぼつかないような状態でも自力で猫トイレで用をたし、以前よりも食欲が無いとは言え、
一生懸命にご飯を食べ、水を飲む彼を見て、生きているということがどれだけ素晴しいのかと言うことを知りました。
生きてるっていいね、ただそれだけでいいね。命は本当に尊いね。
現在のところ、幸いにもタビィには白血病とエイズの感染は確認されませんでしたが、
念のために、2ヵ月後、もう一度検査をしていただく予定です。
今、ホワイティとタビィは完全隔離状態で過ごしています。
私はもう、タビィとホワイティ以外に猫をかうつもりはありません。他の動物もかうつもりはありません。
飼う資格なんて無いんです。
だらだらと書き綴ってしまいました。
今はただ、皆さんに嘘をついてたことをお詫びし、お許しいただけることと、
ホワイティの苦痛が少しでも和らぐことだけをねがっています。
本当に本当にごめんなさい。ゆるしてください。ごめんなさい。
そんなことない、そんなことないよ。
ホワイティちゃん、ベコ原さんに心許して、辛くなったらここにくれば安心と思われている、そんな間柄ですよ。形態はどうあれ、しっかり頼っているという事は保護者です。ベコ原さんはホワイティちゃんの保護者なんですよ。自信持ってください。
確かにお金をかけて病院で治療することも大切ですが、現実的な話、いつまで続くかわからない治療を負担することは困難です。当たり前のことです。ベコ原さんが自分を責めることはありません。私もきっとそうしますよ。その分、精神的な安らぎを与えられればと思います。
少しでもホワイティちゃんの苦痛が和らぐことをお祈り申し上げます。
by ねこの手 (2009-06-06 01:06)
ホワイティちゃんが少しでも安らかな気持ちになれますように...という気持ちを込めてのniceです。
by みらい (2009-06-07 20:43)
昨夜一度来て長いコメントを残していましたが、今は何よりもホワイティちゃんのことが一番だと思い、再び出直してきました
ベコ原さん、自分を責めないでくださいね
by まりりん (2009-06-08 10:03)
最低なんかじゃないよ!!!
最愛の気持ちをホワイティに向けてたジャンd(・ω・。)!
それでいいのだ!!
by RYUSYO (2009-06-08 16:53)
似たような思い出があり、ちょっと思い出しました。
お気持ちお察しいたします。
by nyack (2009-06-13 21:14)